ラッパーのWiz Khalifa(ウィズ・カリファ)が設立したカンナビスブランド「Khalifa Kush」が、ブランド初となるTHC入り飲料を発表した。
最初の商品は「Khalifa Kush & Orange Juice」。Wiz Khalifaのキャリアを代表するミックステープ『Kush & Orange Juice』の世界観を、オレンジ味のスパークリングドリンクとして再構築した商品である。
音楽、カンナビス、ライフスタイルをひとつの商品にまとめた今回の展開は、Khalifa Kushにとって新たなカテゴリーへの進出となる。
※本記事は海外のカンナビス産業・カルチャーに関する情報提供を目的としている。日本国内での購入や使用を推奨するものではない。
Khalifa Kush初のTHCドリンク
Khalifa Kushは2026年8月25日、米国のScofflaw Brewing Companyとの提携によるTHCドリンクの発売を発表した。
商品名は「Khalifa Kush & Orange Juice」。12オンス缶、日本の感覚では約355mlの飲み切りサイズで、ヘンプ由来THCを使用している。
主な商品情報は以下の通りである。
- 商品名:Khalifa Kush & Orange Juice
- ブランド:Khalifa Kush
- 製造パートナー:Scofflaw Brewing Company
- 内容量:12オンス(約355ml)
- THC含有量:1缶あたり5mgまたは10mg
- 販売形態:4缶セット
- 対象年齢:21歳以上
- 販売地域:米国の一部州
- フレーバー:オレンジ、シトラス、バニラ、微炭酸
公式サイトでは、明るいオレンジとシトラスの風味にバニラのニュアンスを加えた、軽い炭酸のドリンクと説明されている。製品は天然由来の原料とプレミアムヘンプを使用し、缶ごとの純度や一貫性を確認するための検査も行われているとしている。
『Kush & Orange Juice』とは?
商品名の由来となった『Kush & Orange Juice』は、Wiz Khalifaが2010年に発表したミックステープである。
リラックスしたサウンドとカンナビスカルチャーを前面に出した作品で、Wiz Khalifaが世界的な人気を獲得していく過程を象徴する一作となった。
2025年には続編『Kush + Orange Juice 2』も発表。オリジナルから15年以上が経過した現在も、そのタイトルはWiz Khalifaの音楽とライフスタイルを結びつける重要な存在である。
今回の商品は、単に有名人の名前を付けたドリンクではない。ファンがすでに知っている作品名、色、味、カンナビスのイメージを、一缶の飲料として再設計したものといえる。
参考:AP通信による『Kush + Orange Juice』の解説
5mgと10mgの2種類を展開
公式発表では、THC含有量の異なる2種類が案内されている。
5mg版は比較的低用量の商品として、10mg版はより明確な体験を求める成人向けとして設計されたと考えられる。ただし、THCに対する反応は体質、経験、食事、体調などによって大きく異なる。
飲料やエディブルは、吸引する製品と比べて作用を感じるまで時間がかかる場合がある。短時間で追加摂取すると、後から強い作用が現れる可能性があるため注意が必要である。
また、THC摂取後の運転、危険を伴う作業、アルコールとの併用は避ける必要がある。子どもやペットの手が届かない場所で管理することも重要である。
発売時の価格と現在の価格
2026年8月25日の発表では、4缶セットの希望小売価格として次の金額が案内されていた。
- 5mg版:15ドル
- 10mg版:16ドル
一方、2026年9月3日時点の公式オンラインストアでは、5mg・4缶セットが20ドルと表示されている。
販売価格や取り扱い地域は変更される可能性がある。公式サイトでも「法律で禁止されている地域では販売しない」とされており、米国内でも州によって購入条件や配送可否が異なる。
なぜいまTHCドリンクなのか
北米では、THCを吸引せずに摂取できる選択肢として、カンナビスドリンクへの注目が高まっている。
缶飲料は既存のバー、イベント、音楽、レストランなどの文化と組み合わせやすく、「飲む」という慣れた行動の中にカンナビスを取り入れられるのが特徴である。
Khalifa Kushはこれまで、フラワー、プレロール、Vape、エディブル、濃縮製品などを展開してきた。今回のドリンク参入により、商品を利用する場面を「自宅やディスペンサリー」から「音楽や人が集まる場所」へ広げようとしていると見られる。
製造を担当するScofflaw Brewingは、商品開発、製造、流通戦略、今後のラインナップ拡大も担当する。Khalifa Kushは、最初のオレンジ味に続いて別のフレーバーや商品を投入する予定である。
日本への持ち込み・個人輸入はしないでください
この商品は、日本で一般に流通しているCBDドリンクとは異なり、1缶あたり5mgまたは10mgのTHCを意図的に配合した飲料である。
日本では、Δ9-THCが残留限度値を超えた製品は「麻薬」に該当する可能性がある。清涼飲料水などの水溶液には、非常に低い残留限度値が設定されている。
そのため、海外で合法的に購入できた場合でも、日本への持ち込み、発送、個人輸入、所持、使用をしないでください。海外サイトが日本から注文できる状態であっても、日本国内で合法になるという意味ではない。
日本の基準については、厚生労働省のΔ9-THC残留限度値に関する資料を確認してほしい。
まとめ
「Khalifa Kush & Orange Juice」は、Wiz Khalifaの代表作をTHCドリンクとして再解釈した商品である。
音楽作品の名前を借りるだけでなく、オレンジという具体的な味、Khalifa Kushのブランド、Wiz Khalifaが築いてきたカンナビスカルチャーを一本の缶にまとめている。
今回の動きは、THC商品が従来のフラワーやVapeから、飲料やエンターテインメントと結びついたライフスタイル商品へ広がっていることを示す事例でもある。
Khalifa Kushは今後、追加フレーバーや新しいバリエーションを展開する予定である。THCドリンク市場の規制が変化するなか、Wiz Khalifaの知名度とカルチャーへの影響力を、どこまで飲料ビジネスにつなげられるのか注目される。
出典・参考資料
※価格・販売地域・商品仕様は2026年9月3日時点の情報である。各地域の法律や公式情報を必ず確認してほしい。
